ベリーズの言語事情。公用語は英語だけど、実際の現地ではどうなの?

ベリーズ
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中南米では、ほとんどの国の公用語がスペイン語です。

ブラジルの公用語はポルトガル語ですが、それ以外のラテンアメリカの国々は、スペイン語になります。

ガイアナが英語、スリナムがオランダ語、ギアナがフランス語。
そして、ベリーズは英語が公用語です。

ですが、中南米では、この4か国は中南米に属してはいますが、ラテンアメリカの国とは言われていません。

 

ベリーズ現地ではラテンミュージックも流れることもありますが、ルーサーヴァンドロスやボーイズツーメンなど、黒人歌手の歌が流れていることが多いので、中南米では少し特殊な環境でした。

現地に行ってわかったのですが、ベリーズの言語事情は、とてもおもしろく、スペイン語がかなり通じます。

今回はベリーズで過ごしてみて、どういう言語状況だったかを現地の人と会話をして、色々と聞いてみました。

ベリーズの実際の言語状況は「統計上」どんな感じなの?

wikiにベリーズについておもしろいことが書いてありました。

言語は公用語は英語のみだが、母語話者数は3.9%と少なく、一般に第二言語として用いられる。

スペイン語は最も広く話される言語で国民の (46.0%) の母語である他、英語を基盤にアフリカ諸語やスペイン語、先住民諸語が混ざったベリーズ・クレオール語 (32.9%) も日常的に話されている。

その他、マヤ語、ガリフナ語などが使われている。

政府は英語とスペイン語のバイリンガルの姿勢を強く推し進めており、国民の半数以上は両言語を話すことができる。

英語母国語:3.9%
スペイン語尾国語:46%
クレオール語:32.9%

そう、公用語は英語なのですが、母国語話者は少ないという情報があります。

実際、ベリーズ現地ではどうだったの?

私は、ラテンアメリカの旅行が大好きで、中南米旅行中はスペイン語だけで過ごしています。

ベリーズ現地では、バスやフェリー、ホテルや様々な窓口で対応は、100%スペイン語が通じました。

そして、ベリーズは公用語が英語の国なので、私は現地では英語を使うべきと思っていました。

しかし、バス乗車中、集金スタッフと乗客が行き先を告げて、値段の確認を1人1人とするのですが、そのときに様々な言語で会話をします。

英語、スペイン語が基本ですが、クレオール語も使う人もいます。
なので、公用語が英語の国でも、スペイン語を母国語とする人も多くいます。

現地のスペイン語を母国語とするべリーズ人に、この国では英語で話すべき?と聞いたのですが、「スペイン語で話してくれたほうがいいし、別にベリーズでスペイン語を話すのは、全く失礼なことではない」と言ってくれました。

ベリーズでは英語がみんなが話せる共通の言語ですが、現地の人はスペイン語や、その他の言語も当たり前に話すので、英語だけを話すというわけでなく、様々な言語で話をするのが自然で普通の状況です。

統計上、ベリーズでは、母国語がスペイン語の人が多いけど、これは本当?

これは、メキシコ国境に近いベリーズ北部に住む人は、スペイン語が母国語の人が多いです。

ですので、母国語がスペイン語の人が多いという統計は、本当にそうだと思います。

また、グアテマラ国境近くの街ベンケに行く際に、隣町サンイグナシオで乗り合いタクシーに乗ったときは、全員会話はスペイン語でした。

ただ、話をしてみると、母国語はスペイン語で話せますし、英語も母国語のように話せます。

相乗りタクシーで隣で話した方の意見としては「祖先がメキシコ人なので、家ではスペイン語を話している。外でもスペイン語母国語者とはスペイン語と話す。そして、自分はベリーズ人だけど、メキシコ系という意識もしっかりある。」ということでした。

ただ、生活の中での新聞は英語であり、ニュースも英語なので、英語もほぼ母国語としてベリーズ人は話します。

ベリーズでは、多言語国家であり、その公用語が英語

ベリーズを実際に過ごしてみると、ほとんどの国民がアフリカ系の黒人と感じました。

統計上では

アフリカ系黒人がルーツのベリーズ・クレオールが24.9%
カリブの島々から来た黒人とカリブ族の混血のガリフナが6.1%
住民はメスティーソが48.7%
マヤ族が10.6%
その他では華人や白人などが9.7%。

こういう情報がwikiにありましたが、ベリーズシティやキーカーカーでは、特に黒人系の方を多く見ました。

おそらく、ベリーズに来たことがある人は、統計上ベリーズが黒人の方が30%くらいって、ほんと?と思うと思います。

メスティーソが多いという統計がありますが、ベリーズシティやキーカーカーでは、黒人の方が90%以上ではないか?と感じてしまうからです。

ですが、サンイグナシオという都市では、民族にルーツを持つ方が英語とマヤの言葉を話しており、黒人系の方もいるのですが、どちらかというとマヤの民族の方が多く見られます。

コロザルという都市では、メキシコの国境が近いのでメスティーソの方が多く見られます。
首都のベルモパンでは、白人系も見られました。

ただ、ベリーズは、アフリカの黒人系が多いように感じますが、都市によって住んでいる人種も異なりがあることは感じました。

例えば、コロンビアも、首都はメスティーソが中心で、白人系や黒人系もいますが、北部に行くと90%ぐらいが黒人に感じますので、都市ごとで住んでいる人種が全く異なります。

ですので、おそらくベリーズの、統計上のデーターは合っているのだと思います。

中国人は、ベリーズの人種の1つ。

ベリーズのどこの都市にも、中国語がたくさん見られます。

そして、中華料理屋、スーパーなどの店主は、ほとんどが中国人が店を経営しています。
特に、キーカーカーやベリーズシティでは、ほぼ9割オーナーと店員が中国系ベリーズ人です。

中国系ベリーズ人というべきなのか、わからないのですが、見た目が100%中国人で、国籍がベリーズの人です。

ですが、彼らは公用語の英語と、中国語はもちろん話せますし、スペイン語も話せる人も結構います。

客商売に必要なスペイン語くらいだったら当たり前に話せますし、ネイティブに話せる人もいます。

ですので、トライリンガルの中国系ベリーズ人がいます。
そして、中国語と英語のバイリンガルが、ほぼ全員です。

彼らの国籍はベリーズですが、現地ではチーノ(ナ)かチャイニーズ(中国人)と呼ばれています。
そして、この現地の携帯回線会社の広告を見てほしいのですが、左に中国系の女性がいます。

そう、ベリーズでは9.7%が白人や中国人、その他の人種となるので、生活に中国系ベリーズ人がいることが当たり前の国です。

ですので、広告でもアフリカ系の黒人が中心ですが、中国人も参加している広告が見られることもあります。

ベリーズ現地を歩いていても、見た目がアジア系の自分に、英語で道を聞かれたり時間を聞かれることはしょっちゅうあります。

それは、ベリーズ人から見て、アジア系の見た目の人は現地の中国系の人だと思われているので、英語が話せる人だと理解しているからです。

そして、インド人もいるので、インド人の現地語も話していることも見られます。
ベリーズ人も、インド人がいることは知っています。

多言語、他民族国家のベリーズ。

このベリーズシティにあった看板は、上から英語、スペイン語、ドイツ語、中国語です。
少数ですが、ドイツ語を話すドイツ人の移民もいます。

英語、スペイン語、中国語、マヤの言葉、ドイツ語、クレオール語、ガリフナ語など、様々な言語を母国語として話すベリーズ。

だからこそ「公用語が英語」なのだと思いました。

そんな中でも、スペイン語が母国語の人もかなり多い国、ベリーズ。

イメージで言うと、ベリーズの言語事情はマレーシアのような環境に近いと思います。
各人種の人が、各自の言葉を使いますが、公用語で英語は、みんな話せるみたいな感じです。

ベリーズは、観光地としての見どころも満載ですが、様々な言語で、現地の人に話しかけてみると色々と会話ができて楽しめると思います。

また、ベリーズの英語語学留学とかあったとしたら、特にスペイン語や中国語も話せる人も簡単に見つかるので3か国語以上学ぶことも可能です。

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