スペイン語検定やDELEは、就職で有利?会社側のリアルな感想

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私は、スペイン語を使う仕事をしていて、日本人の方の採用面接にも関わっていました。

その際に、DELEやスペイン語検定は、どのように就職に有利になるのか、実際はどのように採用側から見られているのかを書いてみます。

検定合格は、履歴書に書くべきなのか?

これは、絶対に書かなければなりません
理由は2点あります。

 

①求人条件に資格が提示されている場合は、必ず必要。

例えば、スペイン語検定2級以上、DELEB2以上などの求人は結構あります。
私が勤めていた会社で、新卒でなく、転職の求人募集をかけた時がありました。

その際、人事部に聞くと、1日目で100人以上の応募があったそうです。
恐らく、超大企業の一部上場とかだと、1000以上の応募とかいくのではないでしょうか。

これだけの人数を面接試験に選考する際は、まずは履歴書の資格をチェックされます。

ですので、書類審査の段階で、求人条件の指定の資格を持っていない人は、履歴書の内容に関係なく、無条件で面接までにたどり着けずに不合格になります。

私たちの部署に対する求人募集ですが、まず人事部が最初に面接に行く人を分けます。
その履歴書を分ける基準が、資格です。

そして、その書類を元に人事部から私たちの課に面接希望者の履歴書が届けられます。

つまり、求人条件の資格を満たしていない人は、無条件で不合格の通知を送ることになります。

それくらいの求人数があれば、実際に資格や条件を全て満たしている人も多くいるからです。
資格がない=語学力がないと会社側からすると、そう単純に判断します。

語学力と資格は会話と関係ないよ! という意見もあるかもしれませんが、ある程度実力がないと資格も受からないので、結構そういう風に、資格で判断されてしまう部分があるのです。

例えば資格ない状態の履歴書で面接に来られて、実際の面接の場で、

私はスペイン語を話せます!

と求人者が言って

では、自己紹介、会社の志望動機、自己アピールを全てスペイン語でお願いします。

と言われて、

・・・・・・・。

と、全く話せなかった場合、会社側が時間を失うことになるのです。
会社も時間も無駄にはできないので、最低条件として資格の合格の提示が必要なのです。

 

②会社側で、スペイン語を話せる人がいない場合がある。

例えば、求人の条件にスペイン語検定やDELEの資格の条件の提示がない場合があります。

 

しかし、スペイン語を活かせる!スペイン語を話せれば尚可! と、コメントが書いてあることがあります。


その場合でも、履歴書に資格を書いたほうがいい
です。
例え、スペイン語検定6,5級やDELEA1,A2などの初級であってもです。

では、なぜそれを書いたほうがいいかというと、会社側の人がスペイン語を全く話せない、スペイン語力を判断できない場合があるからです。

資格は語学力を測れないものでもありますが、実際は面接側がスペイン語力を判断できないがために、利用されるものでもあるのです。

スペイン語検定とDELEは、どちらが就職の役にたつか?

これは、一般的にはDELEのほうが評価されています。
英語で表すと、スペイン語検定が英検、DELEがTOEICのような感じで扱われています。

 

また、会社の評価基準として、そもそもスペイン語検定は対象になっておらず、DELEしか対象にしていない会社も多いです。

そして、4級とDELEのA2を履歴書に書くのであれば、DELEのほうが評価してくれる企業のほうが多いです。

なぜなら、スペイン語検定4級までは会話の試験がないからです。

基本的には、企業はスペイン語を使える人を探していて、読み書きでなく、会話のほうを重視します。
(翻訳の仕事であれば、別の話になります。)

スペイン語検定3級からは会話の試験もあり、合格率が極端に低いので、DELE、B1程度の評価にはなると思います。

ただ、スペイン語検定4級と書くよりかは、DELEのB1以上を書いたほうが、圧倒的に評価は高いです。

しかし、もちろん両方持っていたら両方書くべきです。
片方だけでも、あるなら書いたほうがいいです。

スペイン語検定とDELEは、どの級から会社側から評価されるのか?

面接官やスペイン語検定の価値を知っている人からすると、どういうような印象を受けるかというのも下記に書いていきます。

まず、そもそもなのですが、スペイン語が話せる面接官と話をする場合は、資格自体は最低条件として提示しているだけで、その資格のスペイン語力を、面接の際は全く評価の対象とは見ていません。

面接の場で、面接者のスペイン語を話して直接確認をすれば、その人がスペイン語が話せるかどうかというのはすぐわかるからです。

前述しましたが、資格というのは求人の最低条件であります。

そして、面接の段階やその部署によっては、スペイン語が話せない人がいるので、それの指標として資格が使われるだけです。

一応自分の部署には学生の頃にC1習得した人や、自分もしょぼいですがB1や2年前に4級を取っていたので、DELEやスペイン語検定の印象を書いてみます。

スペイン語検定のレベルごとの評価

履歴書にスペイン語検定5,6級を書いたら、スペイン語が好きで趣味でやっているんですね。
くらいの印象です。

4級だとこの人「伸びしろ」はあり、やる気あると思ってくれると私は思います。

全文法は終了しているので、しっかりとスペイン語を勉強しているし会話していくうえで語学力も上がるので、今後の活躍に期待はできるという評価はできます。

北米、中南米の現場で働かせても、語学力は後からついてくるだろう、くらいには思ってくれます。

そこまで大きく評価はできませんけど、資格がないよりあったほうが全然良いです。

4級はスペイン語のスタートラインくらいですが、このレベルからはある程度、その会社が価値がわかっていれば、会社からも評価してもらえると思います。

ですが、4級~1級は、資格としては価値があるものですが、会社から見ると価値がないと評価されてしまうこともあります。

会話試験や様々な評価項目のあり、国際資格であるDELEのB1~C2のほうが評価は高いです。

残念ですが、そもそもスペイン語検定は、会社から資格としての評価の対象外となっている場合がほとんどなのです。

ですので、就職や転職のために資格習得を目指したいのであれば、DELE対策をしたほうがいいです。

スペイン語検定は、海外の会社からすると、無に等しいほど価値がないのと、日本の企業も評価の対象にしていない場合がほとんどだからです。

DELEのレベルごとの評価

スペイン語を使える人を探していて、企業が求めているのは読み書きでなく、会話のほうを重視します。
ですので、スペイン語検定がDELEの価値を超えることは、翻訳士になる以外はないです。

ちなみに、

A1
評価の対象に全くなっていない、お試しの試験という感じです。

A2
旅行会話ができるくらいで、自分の意思は伝えられるけど、会話はおぼつかいくらいです。

ただ、スペイン語の伸びしろはあるのと、仕事で使うというか、まれにお客が来て挨拶や簡単な会話をするぐらいでも、会社にとっては必要と感じられることもあるので、A2からは求人条件になることはあります。

日本にある中南米、スペイン語レストランなどでは、A2は評価の対象としている場所はあります。
また、伸びしろがあるということで、中南米やスペインの日本食レストランでは、加点対象にしているお店もあります。

B1
習得者が最も多いレベルで、完璧ではないですが、日常会話は普通にできています。
レストランでの対応、顧客の案内、日常会話などもできるので、B1からの求人条件は結構あります。

一般の企業などでも、B1からが最低条件として面接へ進める資格と認めている場合も、結構あります。

B2
ビジネスレベルという評価で、日常会話もディベートなども、慣れていれば上手にできています。
基本的に、B2が最も多い求人条件です。B2さえ取れれば、スペイン語は話せる人間だと思われています。

現地に務める現地採用ではない、一般企業の海外駐在員としての評価として、商社、物流会社、工場管理などで、B2から評価されている求人も結構あります。

年収が500万~700万の管理職クラスの求人でも、B2からは結構普通にあります。
スペイン語で日本語の先生をするのも、可能なレベルです。

C1
もっていたらすごいと思ってもらえるレベルです。単語量、文法、会話力がとても高い状態です。
大手商社、大使館などの求人が求める、ほぼ日常会話やビジネス会話に問題がなく、流暢だと思ってもらえるレベルです。

C2
習得者は、尊敬に値するレベルです。
スペイン語に関わる仕事で、この資格を見せたら、その他条件さえあれば、100%面接に通るレベルです。

とりあえず会話ができるくらいで伸びしろ感じるくらいだったらB1くらいを条件として提示します。

求人条件に指定しても、面接に呼んでも、間違いないレベルがはB2からです。

C1以上は、スペイン語に特化した仕事でもできると思いますし、即戦力レベルで高い評価になります。

 

DELEとスペイン語検定、どっちの勉強をすればいい?

就職や転職のためであれば、間違いなく「DELE」です。
なぜなら、スペイン語の求人の評価対象のほとんどが、DELEだからです。

しかし、どちらを勉強すればいい?というより、勉強していればどちらも合格に近づきます。

ただ、就職のためにスペイン語を学ぶという意思より、スペイン語を使って旅行や人生を楽しみたいという目標を作ることがおススメです。

そうでないと、勉強も続かないと思います。

外国語は、就職先や大学へ入学するという目的にするのでなく、日本で生まれ育った日本の価値観を超えた、ラテンアメリカの価値観や考え方を理解することで一気に人生の楽しみが増えます。

自分がスペイン語が話せることにより、日本文化を伝えたり、相手の国の文化を知って理解することで、想像できないような新しい自分の世界を切り開けます。

これは、私がスペイン語を話せるようになって、わかったことであり体験したことです。

もちろん、就職のため・・・という目的も良いとは思いますが、まずはラテンアメリカのどこかの国へ旅行してみて、いかに英語が通じなくて、スペイン語しか通じないというのを実感したほうがいいです。

日本でも日本語を話す外国人に対してコミュニケーションができたり自国へのリスペクトを感じるように、彼らの母国語であるスペイン語を話すことは、彼らの国では当たり前なので、その基準で生きることが大切です。

そして、自分でスペイン語を話してみて通じた喜び、勉強した後に会話をして様々な感情や体験をできさえすれば、勉強の意欲と継続ができると思います。

就職という目的以外にも、ぜひスペイン語に触れて、現地の人と話して、スペイン語を通して素敵な人生を自分自身で作り上げて体験してほしいです。

 

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