中南米を旅行しているときに、旅行者や駐在の人とラパスの治安について何度か話をしました。
そうすると、ネットだとラパスは治安が悪いと言われるけど、ラパスは全然良いほうだよ・・・と言う人は、かなり多いです。
私は、治安考察に答えがなく、治安の良い悪いも意見が全員一致することはないので、各個人がどう思うのも自由だと思ってます。
ただ、願うことはどんな南米の都市でも、治安対策と用心を万全にして、無事に過ごしてほしいということだけです。
ラパスの治安は、駐在の人は、気を付けていれば過ごせるといっています。
旅行者の人も、全然大丈夫だという人もいれば、治安が悪いという人もいる。
色々と情報が混ざっていてよくわからない。
では、なぜラパスの治安が悪いと思われるのか？
今回は、それをテーマに書いていきます。
初めての南米。
多くの日本人旅行者が南米に行く時に「南米の治安の悪いと思われている都市」に初めて行くのがラパスだからだと思います。
「日本から飛行機でメキシコかアメリカ経由でペルーのリマ（新市街）に行き、そしてクスコに行き、マチュピチュ観光。そしてボリビアのウユニを観光」をして、日本に帰って行きます。
これが、南米旅行者の鉄板旅行ルートです。
そんな中で、南米に行ったことがなく、南米の治安をがイメージでとらえている人が、初めて行く治安が悪いと言われているラパスに行くので、先入観からラパスへの恐怖心や警戒心が高いのだと思います。
「南米って治安悪いでしょ・・・？治安が悪いと言われている都市ラパス。怖い。」
と、初めての南米旅行前には、そう思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、中南米の都市の中では、ラパスは気を付けて防げるようなことを防ぐようにしていれば、そんなに治安が悪いような都市ではないと個人的には思っています。
他に、ラパスよりもっと治安の悪い都市は、もっと中南米にたくさんありますし、現地人が気を付けていても、襲われてしまう確率が高い都市に比べたら、ラパスは全然という感想が個人的にあります。
日本人宿の日本人ノート。
ラパスには、オーナーが日本人ではない、日本人宿があります。
おそらく、日本人宿に行く目的は、情報収集と友達作りだと思います。
中南米にある日本人宿と同じことが言えるのですが、宿にある日本人が残した情報ノートには、過去数年間の盗難や強盗被害情報が蓄積されています。
その被害報告を、新たに来る日本人旅行者が見ると毎回こう思うはずです。
「うっわ・・・ラパスって治安悪いんだ・・・やべぇな。ブログには危険都市と書く必要あるな。」と感じるはずです。
人は、良いことが100あるのに、１つの嫌なことがずっと記憶から離れないことのは心理的に自然なことです。
毎日、美味しいご飯食べたり、笑っている時間もあるのに、上司に怒られた、人間関係がうまく行かなかったなど、１つの嫌なことが、日常生活であった幸せを全て忘れさせるようにずっと嫌な記憶として頭に残る経験はあると思います。
それと同じ考えで、例えば日本人旅行者が100万人くらいラパスで何事もなく無事に過ごせているのに、日本人宿の治安被害情報を読み返すと「ラパスは治安がやばいんだ・・・危険都市なんだ・・・」と思い込んでしまいます。
ラパスに旅行した100万人中、強盗被害に遭ったのは数十名かもしれません。
そう考えると、被害に遭っていない人のほうが圧倒的に多いのに、悪い部分に注目された日本人宿のノートをみると、ラパスの治安のすべてが悪いように見えてしまう。
確かに、被害に遭われたのは残念ですし、同じ日本人旅行者としてそういう情報を聞くのは辛いです。
ただ、こういう過去の情報が、さらにラパスの治安の悪さ、恐怖心を植え付ける要因となっているのではないかと思います。
ちなみに、2019年の半年間で大使館に報告された、ラパスの日本人被害件数は3件です。
おそらく、半年で数千人以上ラパスに行っていて、それくらいです。
毎日ニュースで、 「日本」 で起きている強盗、暴漢、誘拐、詐欺、窃盗などをテレビで見ている中、ラパスでは半年で３件です。
これをどうとらえるかだと思います。
治安は、数字が事実の部分もあります。
ホテルで窃盗がある？
これも、中南米旅行中、日本人旅行者の間で何度も耳にすることがありました。
ラパスのホテルで、部屋にお金や貴重品を置いておいたら盗まれたそうです。
ただ、例えば東京のホテルで同様の窃盗事件が起きたとして、東京の治安は悪かった。
という書き込みをネットで見るとします。
それで「東京のホテル泊まると、物盗まれるから、東京の治安って最悪で危険な都市です。」
という書き込みがあるとします。
これを東京に住む日本人が読むと、どういう反応になるでしょう。
私が思うに、それは東京の問題でなくて、ホテルの質の問題と思います。
ラパスの１泊500円の宿と１泊5,000円の宿だったら、どっちが盗まれやすいかは想像が容易だと思います。
たらればですが、安い宿を選ばないで、貴重品の管理を徹底していたら防げることは防げます。
もちろん、宿にある物を盗むという行為は、100%完全に犯罪者が悪いです。
ですが、安かろう悪かろうを選んだのは宿泊者であり、荷物の管理が徹底できていれば防げていたかもしれない。
そして、従業員が物を盗んできたりほかの宿泊者が物を盗んでくることは、ラパスに限らず、中南米、ヨーロッパ、東南アジアどこでも起こりえます。
ですので、その件について、ラパスの治安を悪いかどうかを捉えるかは、その人の感覚次第だと思います。
偽警察がいる？
地球の歩き方にも書いてある情報です。
これは、いることはいますし、2019年でも実際に日本人女性の方が被害に遭ってしまっています。
ただ、ラパスで本物の警察も何度も目にすることになるので、偽警察がその本物の警察の格好を完全に真似するのは難しいのではないかと思います。
ですので、偽警察対策は、ラパスに着いたら本物の警察の格好を覚えておけば防げます。
本物の警察が理由なく連行してくることなどないので、変な人がいたら無視すればいいです。
それと、中南米で警察に話しかけられたことは20回以上ありますが、みんな何がしたいかというと日常会話がしたいだけで話しかけてきます。
ラテンなので、友好的に話しかけてくる警察は多いです。
ですが、一度も身分証見せてとか言われたことはなく「何日間いるの？ラパスはどう？いつ帰るの？」等、仕事と関係ないことを聞いてくるだけです。
ですので「偽警察だ！」という先入観があると、ただたんに日常会話したいだけの警察官に反抗的な態度をとってしまいかねません。
それで、本物の警察なのに、偽警察だったと・・・思い込んでしまう人もいるかもしれません。
私が思うに、中南米の警察は機能していないなどと言われることがありますが、ベネズエラ以外は、かなり機能していると思いますし、かなり信頼ができます。
それは、いままで警察と会話していて思うことは、国に来てくれたことに対して歓迎の気持ちを伝えてくれたり、しっかりと治安情報を教えてくれたり、守ってくれます。
私は中南米の警察に対して悪い思いはないですし、変なことや理不尽なことをされたことは一度もないです。（ベネズエラを除く）
ラパスの治安をどう思うかは、その人の判断なので、どれも正解であり、どれも不正解だと思います。
なぜかというと、治安の答えはなくて、完全に一致することはないからです。
ただ、私が思うラパスの治安は、防げることを防ぐように治安対策と用心をしていれば、観光できる都市です。
例えば、ラパスには偽警察がいるということを知っておけば、現地でも防げます。
治安の悪いエリア（エルアルト）などは行かなければいいだけなので、行かなければ被害は防げます。
治安の悪い都市とは、防げることを防ぐように治安対策と用心をしているのに、それでも襲われてしまう都市が治安が悪いと言われる都市だと、私は思ってます。
ラパスは、それに当てはまらない都市と自分は判断しています。
どこかの中南米の都市で、首からカメラぶらさげてて、襲われてしまい、〇〇〇は治安最悪の都市と書く人もいます。
どこかの中南米の都市で、一番襲われやすい長距離バスターミナルの近くなどでバス代を節約するために歩いてて宿に移動中にケチャップ強盗に襲われてしまい、〇〇〇は治安最悪の都市と書く人もいます。
被害者を責めることはしませんし、被害に遭ってしまったのは残念です。
そういう治安状況を発信して、日本人旅行者が同じいやな思いをしないために注意喚起をしてくれたことは素晴らしいことだと思います。
ただ、カメラをぶらさげないで歩いていたら、襲われてなかったかもしれません。
バックパック背負って歩いてホテルまで移動せずにタクシーで移動していたら、襲われていなかったかもしれません。
治安は日本に比べたら、ラパスは悪いと思います。
日本でカメラぶらさげていたり、荷物にケチャップかけられて強盗されるなど考えにくいので、それはラパスに限らずに中南米は治安悪いとは言えます。
ですが、防げることを防ぐように行動をしていれば、ラパスは観光ができないような都市ではないというのが、私が思うラパスの治安です。
そんなにラパスに来るのを恐れなくてもいいのでは・・・と思う部分はあります。
